秋の読書が教えてくれた介護施設のチーズ探し

介護

🍂 今年も読書の秋がやってきました📚

皆さま、お葉っぴー( *´艸`)とも葉くんです

🍂残暑もそろそろ終わり、秋の気配を感じるようになってきました。
秋といえば“読書の秋”、久しぶりに手にとったのが、世界的ベストセラー『チーズはどこへ消えた?』です。

物語自体はとてもシンプルですが、「あ、これって社会そのものだな」と思わされました
今回はその中でも、介護カテゴリにちなんで介護施設を例に考えてみたいと思います。

⚠️ 注意:以下、物語のネタバレを含みます。


📖 ストーリーについて

迷路に住む2匹のネズミ(スニッフとスカリー)と2人の小人(ヘムとホー)は、日々「チーズ」を探しています
チーズは“幸せ”や“成功”の象徴

  • ある日、大量のチーズを見つけて安心します
  • けれど、そのチーズは突然なくなる
  • ネズミたちはすぐに受け入れ、新しいチーズを探しに出発
  • 小人たちは絶望し、怒り、嘆き、動けなくなってしまう
  • しばらくしてホーは恐怖を乗り越えて迷路を進み、やがて新しいチーズを見つける
  • ヘムは最後まで動けず、その場に留まる

👉 本が伝えるメッセージはシンプルです

「変化は避けられない。早く気づき、適応し、楽しもう」


🏥 介護施設にあてはめて考察

この寓話は、介護施設の運営にも驚くほど重なります。

チーズ=成果

在宅復帰率、稼働率、職員定着率、地域からの信頼
制度改定や利用者像の変化によって、これまでの成果が“消える”ことがあります

迷路=環境

介護保険制度改定、LIFE入力、人材不足…
介護施設は、この複雑な迷路を歩み続けています

登場人物=職員や管理者の姿勢

  • ネズミ型 → 変化に素早く対応して動く人
  • 小人型 → 「昔はこうだった」と戸惑う人

見方によっては、ネズミ=管理者、小人=職員とも考えられますし、ホー=管理者、ヘム=職員とも置き換えられます
大切なのは「変化にどう向き合うか」であり、立場の違いを超えて共通する課題なのです


🌟 ホーの人柄=管理者に求められる姿勢

ホーは恐怖を抱えながらも迷路に踏み出し、学びを「壁のメッセージ」として残しました
それは自分を勇気づけるためであり、ヘムを支えるためでもありました

ここに、介護施設の管理者としての姿勢が重なります

🧠 心理学的に見るホー

  • 恐怖から希望へ:最初は迷路に戻るのが怖かったが、「このままではもっと悪い」と気づき、行動へ
  • リフレーミング:「チーズが消えた=終わり」ではなく、「新しいチーズを探すチャンス」と捉え直した
  • 自己効力感:小さな行動を積み重ねることで「自分にもできる」という自信を育てていった

📊 経営・リーダーシップの視点でのホー

  • ビジョンを示すリーダー像
    ホーは「新しいチーズがあるはずだ」という未来像を描き続け、壁にメッセージを残しました
    経営学でいう「トランスフォーメーショナル・リーダーシップ」に近い姿です
  • 強制ではなく支援
    ヘムを無理やり引っ張るのではなく、“道しるべ”を残し、相手のタイミングを待ちました
    これは「サーバント・リーダーシップ(支援型リーダー)」の考え方に重なります
  • 学習する組織の姿勢
    ホーの壁の言葉は、失敗と気づきを「組織の知」として共有する行為です
    介護施設でいえば、ヒヤリハットや改善報告を残す仕組みに似ています

💡 管理者への示唆

ホーの姿から学べること

  • 恐怖や不安を隠さず、挑戦に変えていく
  • 未来像を示し、道しるべを残す
  • 強制ではなく支援で仲間を導く

介護施設における管理者もまた、ホーのように「先に進んで気づいたことを仲間に伝える役割」を担うことが求められます。


✨ 新しい地図を探す多角的な視点を

『チーズはどこへ消えた?』は、単なる寓話ではなく、介護施設運営における管理者像を考えるヒントでもありました

もし現場で「変化は大変だ」と立ち止まる人がいたとしても、それは自然な姿です
だからこそ、先に動いた人が気づきを言葉にし、仲間に残す
その積み重ねが、組織を前へと進めます

この秋の一冊を通じて、私自身も「次のチーズを探そう」という前向きな気持ちを大切にしたいと感じました
読んでくださった皆さんも、ぜひ「自分にとっての新しいチーズは何か?」を考えてみてはいかがでしょうか


🎨 使用イラスト

📚 参考書籍


スペンサー・ジョンソン 著『チーズはどこへ消えた?』(扶桑社)

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